印刷現場の Trello は、単なるタスクリスト以上のものになる
Trello のボードでデザイン、プリプレス、生産をつなぎ、ファイル、背景情報、履歴を一つの流れにまとめる方法。
Trello と聞くと、未着手・進行中・完了というタスク管理を思い浮かべることが多いでしょう。しかし、印刷現場ではボードそのものを生産フローにする使い方が特に興味深いと感じています。私はあるクライアントとこの方法を使っています。社内デザイナー、外部スタッフ、色分解担当者が別の街や国にいても、案件ごとにカードを作れば、メールやメッセージ、個別送信したファイルに情報が散らばりません。
ボードが案件の進行に合わせて動く
私のボードは実際の生産段階に対応しています。受領データから解析・プリプレス、印刷可能なデータ、そして生産待ちへとカードが移動します。カードの位置を見るだけで現在地が分かります。担当者や役割ごとの列を作れば、次に誰が対応するのかも明確になり、リモートチームで特に役立ちます。
本当に価値があるのはカードの中身
最大の利点はカードを動かすことではなく、履歴が残ることです。注文情報、参考資料、寸法、注意事項、リンク、コメント、変更内容を一か所に集められます。色分解後の完成ファイルも同じカードに添付でき、ファイルと文脈が離れません。数か月後でも、何を変更し、どの注意点が生産に関係し、どの版を実際に使用したかを確認できます。
複雑なシステムにする必要はない
Trello が会社のすべてのシステムを置き換える必要はありません。デザイン、プリプレス、生産をつなぐ橋として使えば十分です。各担当者が作業を終え、内容を記録し、次の工程へ渡します。全員が同じ流れを見られ、案件についての会話もメッセージアプリの中で失われません。
よく知られたツールを別の視点で使う
Trello はスクリーン印刷専用ではありませんが、シンプルな道具も実際の工程に合わせれば有効です。社内外の制作者や複数の印前担当者と仕事をするなら、まず現実の工程を表す少数の列を作り、一件の注文を流してみるとよいでしょう。単なる作業リスト以上の価値が見えてきます。